トロフィーハンティング or スポーツハンティングについて考える。


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趣味で行われる猛獣狩りについて。

以前書かせてもらったエントリの続きです。

スポーツハンティングの現実。アメリカの歯科医がジンバブエでライオンを密猟した件。

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最初は密猟というから、現地密猟者によるビジネス的な密猟なのかと思いました。

そうじゃなくて、「猛獣狩り」っていう趣味をスポーツとして楽しむ人間がいるということを知ったときは唖然としました。

しかもこれは合法っていうからしんどい話です。

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外貨獲得手段としてのトロフィーハント

高額のガイド料金を払い、ゾウやクロサイ、ライオンなどの「猛獣狩り」を行うことを法律で認めている国は実は結構多く、アフリカの最貧国にとって外貨獲得の貴重な手段、ビジネスの機会になっています。

その中でも特に人気の、シュリカスイギュウ、クロサイ、ゾウ、ライオン、ヒョウなどの野生動物を狩るのが「トロフィーハント」。

動物の身体の一部を剥製にして持ち帰るからですかね…

たとえばジンバブエ(セシルがいた国)では、観光収入のおよそ3.2%の2000万ドル(24億円)をトロフィーハンティングから得ています。

これは結構大きい金額でして、(私には全然意味がわかりませんけど)何故かトロフィーハントで得たお金で野生動物の保護をすればいい、なんて発想をする人も多い。

実際、世界銀行が2014年にモザンピークに援助金を拠出する際、70万ドルをトロフィーハントの強化に割り当てました。

ただ、記事元のハフィントンポストによると、トロフィーハントのお金のほとんどは腐敗した政府関係者の懐や、外国の手配業者に流れてしまい、地元に落とされるのは3%程度という調査結果もあるそうなので、

野生動物を殺したお金で、野生動物を保護する

というバカみたいな流れは断ち切っていくべきだし、多分そうなるだろうと思います。難しそうだけど。

いやーどう考えても腐敗してないわけがないよね…

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プレデター・ファーム

ところで、アフリカ全体で年間600頭以上のライオンがトロフィーハントの犠牲になっていると推定されているのですが、この600頭はどこからきたのか。

というと、もちろん保護されている野生生物ではなく、狩猟が可能な地域に住んでいるライオンでもありません。

ペットを安価に生産するためのパピーミルと呼ばれる劣悪な工場があるように、アフリカにもプレデター・ファーム(捕食者農場)と呼ばれる、狩猟用のライオンを育てる専用の農場が経営されているんですね。

というか、多分ライオンだけでなく、トロフィーハンターたちに人気のヒョウやクロサイ、アフリカスイギュウ、アフリカゾウなどにもあるでしょうね。

人間から餌をもらって育てられた彼らは野生動物ではないのですが、その彼らをハンターとしてなんの技術も持っていない人間が高額の料金を払って殺す。

殺戮のための殺戮、というのは言葉以上に恐ろしいことです。

多分、セシルの件は、そういう農場で育てられたライオンの殺戮に飽き足らなくなったハンターが野生の動物をかり出したんだな…と想像できてしまう。

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動物保護と反対のことをすると大儲けっていう

ペットの問題もそうなんですが、動物保護の難しいところは、動物保護それ自体では利益を生まないこと。

しかし、パピーミルやトロフィーハントの提供など、動物保護と反対の事をすると大儲けができてしまうんですよね。

これはとても難しい問題なんですけど、示唆的なのは南アフリカでプレデターファームを経営するのは多くが白人農家、ということです。

ついこの間まで人間を差別して当然だと思っていた人々に、動物の権利を考えることはできない。

そして法律の範囲内なら何をしてもいいという発想は拡大していく。

まず、その恐ろしさがトロフィーハントやペットミルなどの問題に対する抑止力になってくれればと思います。

記事転載元:THE HUFFINTON POST
ジンバブエのライオン「セシル」殺害は正当化される?「狩猟許可料は貴重な収入源」
ジンバブウェで殺されたライオンと南アで殺されるために繁殖させられているライオンたち

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